予感

9月9日に

救急車を呼んで

夫を入院させ

主治医から

合併症で『肝性脳症』を

発症したと聞いた時から

私の中では

もしかするとある種の覚悟みたいなものは

あったのかもしれないと

今になって思う。

変な話、

今年の年末は自宅で過ごせても

来年はどうなのかなぁと思っていた。

ネットで

肝性脳症の事や

治療法、余命なんてものを

調べていた。

当然夫が亡くなった時

何をしなければいけないかも…

 

9月25日、

退院した夫は

「トンカツが食べたいな」

そう言ってよく通っていた

トンカツ屋さんで昼食を取った。

それからは

私の仕事が休みのたびに

2人で出かけた。

吉田うどんを食べに行ったり

箱根や小田原

横浜中華街…

ジョンP・小鉄・麦はお留守番で

2人でデートみたいな感じで。

 

TVも新しくした。

電子レンジも新しくした。

掃除機だって新しくした。

10月26日まで

夫は車やバイクのメンテナンスをして

いつもは

「疲れたから明日片付ける」

なんて言っていた

バイク小屋の後片付けも

その日のうちにしていた。

 

予感がしたのかも知れないね。

そして

この先私が困らないように

全てキチンとしておいてくれたのかもね…

ああ、

本当にいい男と一緒にいたな。

私は幸せ者だ。