小鉄は最初のオーナーさんの
家庭の事情からの我が家にやってきた。
オーナーさんは
綾瀬にあるショッピングセンターの
ペットショップから
小鉄を迎い入れた言っていた。
話によると…
どうやら小鉄は
『売れ残りの仔犬』
だったらしくかなり安価になっていた。
今日は私も仕事がお休みだったので
機嫌が直った(笑)夫と
リビングの大掃除終了後
ホームセンターまで
3匹のシャンプーを買いに行った。
ペット用品売り場には
当然の如くペットショップが
併設されている。
そのホームセンターもそうだった。
区切られたガラスの向こう側
体を丸めて眠る
小さな小さな仔犬や仔猫たち。
一体どんな夢を見ているのだろうか…
お母さんや兄弟の夢なのか
それとも
新しい家族の夢なのか。
ガラスの中の子達よりも
大きくなってしまった仔犬達は
フロアにあるケージで
人間が通るたびにシッポを振る。
それはまるで
「ボクここにいるよ。
早くおウチに連れて帰ってね」
そんなことを言うように…
1匹のコーギーと目があった。
ケージの中から
ジッと私の方見上げ
『連れて行って。
良い子にするよ。』
そう訴えかけているように思えた。
そのコーギーを見ていたら
ペットショップにいた時の小鉄が
どんな気持ちだったのかと悲しくなってきた。
成長してしまった仔犬に対して
ペットショップがどんな扱いをするのかは
もう一般にも知れ渡っている。
前のオーナーさんが小鉄を見つけるのが
何日か遅かったら…
もしかしたら小鉄の生命は失われていたかも知れない。
怒りと悲しみと複雑な感情が湧いた。
小鉄は今毎晩私と眠る、
体をピタリとくっ付けて。
私は小鉄の生命のリズムを
子守唄代わりに眠る。
あのコーギーの仔犬が
幸せになりますように…